かずいさんへのお返事
かずいさんの2005/10/17の日記に対するお返事です。読み応えのある内容ありがとうございます。
かずいさんが「何を伝えたいのか」「なぜ書き始めたのか」「小説の題材はいかにして決まったのか」ということを書いてらっしゃるので、まず自分もそこを明確にしていきたいと思います。
586は「Enable」を通して何を伝えたい・見せたいのか?
これに関しては以前も書きましたが、あえてもう一度書いておくと、「複雑な人間関係と過去の出来事に成り立った人間と携帯獣が織りなすドラマ」に他なりません。私が頭の中で練り上げたドラマを、小説という媒体を通して読者の方に見せることが、私の中で一番の目標となっています。
えー、ぶっちゃけた話、
各話ごとに、一つ一つ色々なことをこなしていく中で、いつの間にか大人に近づいている、
大事件でどーんと成長するよりは幾らか自分に近いと読者が感じ、共感できるような話を書きたいわけです
「誰もが他人の人生の中では途中参加の脇役であること」と、
「誰もが自分の人生の中では主人公であること」の、一見相反する二つの事柄を、
押し着せにせずに自然な流れで納得させる、「群像劇を見せる」という狙いもあります
といったかずいさんの意見を読んでいると、特にメッセージ性も感じられない586の目的はいささか不純過ぎるような気がしてきました(ショボーン
なぜ書き始めたのか
これに関しては自信を持って言えます。
「私の中に生まれた物語を形にしたくて夢中で書いてます!」
と。(反撃のつもり
いや、本当なんですよ。それぐらいの衝動を感じさせるぐらいの、(私の中では)よくできた話が頭の中で組み上がっているので、それをどうにか形にしたいわけです。試行錯誤しながら書いているので、いささかいびつな形ではあると思いますけど。
素材はいかにして決まったのか
これに関しても以前書きましたが、ぶっちゃけた話ポケモンの設定を脳内で補完しまくってたら面白くなって、「ポケモンに対する考え方の違いがあるんじゃないか?」ってな感じでまず「右派」と「左派」ができました。そして、「右派のリーダーはこんな人がいい」といった感じでエノモト博士ができあがり、「じゃあ左派のリーダーは彼にしよう」ということで、本編ではほとんど活躍することのないオーキド博士が、主役級キャラクターとして抜擢されました。とんとん拍子だったわけです。
今はまだほとんどのキャラが未登場なので多くは言えませんが、かなり多くのキャラクターがこの二人を中心に「こんな立場の人がいればより面白いだろう」「この人はこの人のことをこう考えているに違いない」といった想像が幾重にも折り重なって生みだされ、気がつくと作者も腰を抜かすぐらいのとてつもなく長い話ができあがっていました。想像力は恐ろしいです。
本当はかなりの紆余曲折を経ているのですが、それはまた今度の機会に。
……それにしても、やっぱり不純な動機だなあ(ショボーン