第五話について

昨日マサポケのチャットで数人の方から「第五話がすごいことになってる」と言われたので読み返してみると、確かにすごい勢いで専門用語を連呼してて大変なことになっていました。そこで、第五話で使われている専門用語について、可能な限りわかりやすく説明しようと思います。

ファイルシステム
ファイルを管理するために使われる機構で、Windowsでは「FAT32」「NTFS」などが使用されています。システムごとに機能が異なり、一概に「〜がいい」と言うことはできません。
クラスタ
ディスク領域の単位で、通常意識することはありません。これのしたの単位である「セクタ」がまとまったものがコレになります。
カーネル
OSのまさに「中核」となる部分で、システムの基礎の基礎の部分を司っています。これが止まることを、「カーネルパニック」と呼ぶことがあります。
ブートローダ
コンピュータに内蔵されているOSを呼ぶための非常に小さなソフトウェアで、通常はコンピュータの起動時に自動的に呼び出され、自動的に終了します。
ブリッジ
これはコンピュータ用語ではないのですが、この先でも使われているので一応説明しておきます。簡単に言うと、「架け橋」「橋渡し役」の意味で、異なる二つ以上のオブジェクトを結びつけるものを指します。
コネクション
「接続」の意味です。そのまま「接続」と読み替えてくれても差し支えは全くありません。
プロセス
コンピュータにおける処理の単位の一つで、これはコンピュータ側から見た単位になります。一つのプログラムが動いているように見えて、その中では実は複数のプロセスが動いている、と言った具合で、単位は「ジョブ」「タスク」よりも小さくなります。
ゼロフィル
ハードディスクなどの磁気ディスクから不正にデータを読み取られないようにするために実行されることがある処理の一つで、ディスク内のすべての書き込み可能領域を「0」で埋め尽くします。
フォーマット
本来は「形式」の意味を持ちますが、ここでは「初期化」、つまりディスクを「初期化して使用可能にする」という意味で使われます。
ドライバ
ソフトウェア(プログラム)とハードウェア(周辺機器)をつなぐための特殊なソフトウェアで、コンピュータにおいては非常に重要な立ち位置にいます。「デバイスドライバ」と呼ばれることも多いです。
メタデータ
本来は「文字情報」という意味を持つ言葉ですが、「Enable」中においては「図鑑の情報」と解釈してくださって問題ありません。
ベリファイ
「比較」の意味で、その名の通り二つ以上のオブジェクトを精査し、違いがないかをチェックすることです。

こんな感じでしょうか?参考になればよろしいのですが……

実はこの第五話に関しては、ちょっとした裏話があります。

この話は元々小説に組み込むつもりで書いたものではなく、長い休みの間あまりに暇だったので、モンスターボール絡みでいろいろと妄想して、「ここがこうなってるのはきっとこうだからだろう」的な設定を書きまくった結果の産物だったのです。で、この設定を書いている間にいろいろと心境の変化(笑)があり、「Enable」の執筆を思い立ったわけです。この話だけがやたらととんがった話になっているのは、そういう事情があったということです。

これに関しては、またゆっくりと時間をとって……恐らくは、「Enable」を書き終わって、後書きを書く段になってからになると思いますが、その時にじっくりと書きたいと思います。短いですが、以上です。